熊野路ドライブ旅日記

お急ぎの方は・・・ひとくち感想
6年ぶりの車中泊ドライブ。全国制覇を果たした後も東海岸熊野路は
未踏の地であったので、かねてから行きたいと熱望していた紀伊半島。
ひとくちに感想を述べると、紀伊半島は房総半島のスケールアップ版。
共に西海岸は大都市に近く人口の多い町が集まり、交通の利便性も高い。
東海岸から南端にかけては岩場の入り組んだ地形から、天然の良港が多く
美しい景観にも事欠かない。道路や鉄道の利便性に欠ける点はその分
自然をそのままに残していると考えれば致し方ないところか。
日本古来の自然信仰が至る所にその姿を残し、それを知識だけでなく
肌で感じられる、そんな土地であった。都会育ちの自分でも、懐かしい場所に
帰ってきた、自分は日本人なんだ、そんな気持ちにさせられる土地であった。

8月13日
04:40 とりあえずの目標は日本一の滝と本州最南端。あとはいつもの
     「きまぐれ」でいろんな所に行ってみよう!と言うことで出発!
     夜明け前の京葉道。箱崎もスイスイ。

    

07:50 下りの渋滞は回避。順調に浜名湖SAに到着!軽油の頃より燃費がいいぞ?
     相変わらず大人気SA眺めが良いもんね。上り下り一緒の構造ってどうなの?

    

08:50 岡崎IC付近で軽めの渋滞。前日には車7台の玉突き事故があった現場。
     犠牲者の冥福を祈りつつゆっくり進む。

09:14 (10年前の)地図にも(10年前の)カーナビにも載っていない伊勢湾岸道へ。
     本線は3車線の快適な道路!高所恐怖症の人にはつらい道路かも?

    

     中部国際空港へもここからアクセス。"セントレア市"が話題に上ったねえ。
     木曽三川の河口を一気に越える。スケールがでかいねえ。
     ナガシマスパーランドの巨大ジェットコースターは左車線でじっくり見たよ。
     う〜ん、怖そうだけど、乗りたい!

09:40 東名阪に合流。桑名からの渋滞に少しはまる。
     新名神ができるんだ。名古屋と大阪の間もいつでも渋滞しているからね。
     これでだいぶ緩和できるのだろうか?
    

10:18 関JCTから伊勢道へ。これも初の走行。ワクワク!

10:49 勢和多気JCTから途中までできている紀勢道へ。この時にわかに空が曇り
     ぽつぽつと雨が。予報によると南東から湿った空気が流れ込み、紀伊半島
     南部と東部は雨が降りやすい状況だそうで…。行いが悪いのかな?

    

11:01 大宮大台ICで高速は終了。ここからはいよいよ熊野路をR42に沿って進むぞ!
     険しい山々の間に雨雲が低く流れる。…と思ったら急に晴れたり。女心のよう?
     着工中の紀勢道。完成したら観光客はもっと増えるのかな?
     世界遺産認定間もない熊野古道の案内が。
     このあたりのauの宣伝文句が笑えた。「ここでもつながるau」だって!

    

12:20 尾鷲市内で昼食。やっぱり海のものでしょ!と言うことで"黒潮ずし"なる回転寿司店へ。

13:50 熊野市に到着。青い…というよりエメラルドグリーンの海に感動!
     美しすぎると怖くなるんだね。吸い込まれそう!
     ここでは今晩花火大会が開かれるようで、広い砂浜に花火大会の座席区分が。

    

14:20 新宮市に到着。ここの花火大会が今晩のお目当て。同じことを考えている人たちで
     町中は大混雑!熊野川の河口は雄大!渋滞の波にもまれつつ川をゆっくり渡る。
     あ、見慣れた青いコンビニ!ローソン?コンビニBIGでした!

    

15:30 さらに潮岬を目指し南下していたが、新宮に向かう車の列を見て、
     本日中の最南端到達を断念。那智勝浦付近でUターン。本日の温泉地へ向かう。

16:00 紀伊半島最大(?)のスーパー"オークワ"で今晩のおつまみと朝食を買いだし。
     名物という「さんま寿司」と「めはり寿司」をゲット!お酒は地元尾崎酒造の吟醸酒!
     楽しみ楽しみ!

17:20 熊野川を5qほど遡り、本日の温泉地「雲取温泉」に到着!高田グリーンランドで入湯。
     露天風呂は熊野川の支流のせせらぎが心地よく、すっかり疲れはとれました。

20:00 新宮市内は大混雑。仕方がないので対岸の紀宝町から路駐で花火見物。
     山にこだまする炸裂音は迫力満点!川を利用した演出も抜群!終了間際の大雨も
     思い出作りのハプニングだね!

    

21:30 本日のお宿、道の駅「紀宝町ウミガメ公園」に到着。車中泊をする車の多さにビックリ!
     5年前はこんなにいなかったよなあ…。
     何はともあれ、憧れの地・熊野路で見た美しすぎる海と、海風をすべて雨雲に変える
     険しい山々と、畏怖を覚える雄大な熊野川の流れと、人々の活気を感じさせる花火の
     思い出を肴に吟醸「熊野三山」を飲みながら眠りについた。


8月14日
05:00 起床。

06:20 洗面・トイレ・朝食をすませ、日本一の名瀑「那智の大瀧」へ出発!
     …しかし、すんなり目的地へ着かないのが"きまぐれ"たる所以。
     昨夜から気になっていた天然記念物「浮島の森」と熊野三山の総本山
     「熊野速玉大社」に立ち寄る。
     「浮島の森」は植物が泥炭の上に群生し、かつて森全体が動いたとか。
     熊野信仰の大本は神倉山のゴトビキ岩。ここに降臨し祀られていた神様が現在の場所に遷られ、
     「新宮」と称して多くの天皇の行幸を迎えたという物語である。背筋が伸びる思いだ。

    

07:45 那智勝浦から県道を那智川に沿って上る。と、いきなり眼前に巨大な滝が!!度肝を抜かれ到着。

    

     その高さ・大きさ・流れ・音・マイナスイオンにただただ圧倒される。
     杉の巨木や鳥居などの演出が無くともこの光景には"神"を感じる。
     太古の時代より多くの人々が苦難を覚悟しつつこの地へ何度も足を運んだ
     気持ちが理解できた。あまりに安易にここにたどり着いてしまった自分を少し恥じた。
     熊野古道をホンのさわりだけでも体感しようと、熊野那智大社まで登った。
     滝の流れ出る同じ高さまで社を上げたかった…大社まで登り、大瀧を反対側に臨み、そう感じた。

    

     表参道を降りる途中、小さな土産物店のおばちゃんに言葉巧みに"那智黒あめ"を買わされた。
     「今日は全然売れなくってねえ…」そんなことないだろ!
     小さな郵便局も発見!郵政民営化後も残してほしい!

10:15 たっぷり自然の凄さを堪能して出発!次は最南端、潮岬を目指す。
     スーパーオークワ。すべての町に必ずオークワ。
     新宮ではジャスコに対抗してシネコン付きの巨大なオークワがあった。

    

10:40 南下途中、「落合博満野球記念館」の案内に惹かれ、鯨の町太地町へ。
     投手は村田兆治、打者は落合博満をお手本としているAckyとしては見逃す手はない!
     ホントにバスが通れるの?ホントにこの奥にあるの?と思いつつ岬の奥へ。

    

     やっと見つけた「落合博満野球記念館」!入館料2000円!高い!いや、高くない!
     館内撮影禁止だが1カ所だけ"一緒に"撮影してくれるところがあった!この構図どう?

    

     落合博満がどれだけ偉大な打者であったか、どれだけ偉大な夫であったか、どれだけ
     偉大な父であったか、をこれでもか!と展示品でアピール。
     これだけしなくても偉大な打者であったことはよく知ってる。尊敬するくらい知ってる。
     何でもオフの時に訪れたこの地をいたく気に入り、記念館を建てることにしたそうだ。
     確かに素晴らしい土地だ。Ackyもいつかはこの地に記念館を…。

    

12:00 国民宿舎「白鯨」で昼食。ご当地名物その2「クジラ刺身定食」を食す。3500円也。
     アンパンマンやドラえもんまでクジラになる町、太地恐るべし!

    

13:00 今度こそ最南端へ!出発!

13:45 見えてきました潮岬!ところがその手前には(10年前の)地図には載っていない巨大な橋が!
     お隣の紀伊大島へ渡る橋がきまぐれ心に火をつける!
     渡ってみると、自衛隊の基地が。鉄条網には恐ろしい警告が。

    

     島内を横断する一本だけの県道。ここから数カ所ある漁港へ細い道が延びている。
     一番奥の港で習志野ナンバーの車を発見!バーベキューをしていました。
     わざわざココまで来なくても…。そりゃ自分もそうか。

14:40 随分と寄り道をしましたが、ようやく本州最南端、潮岬に到着!
     記念撮影をして、訪問証明書をいただき(買い)、しばし眺めを堪能。
     黒潮はその名の通り黒く流れ、それに乗って多くの船が行き交っている。
     江戸の世も同じように多くの商船が行き交っていたのだろうと思いを馳せる。

    

15:30 さ、ココまで来て海に入らなければシュノーケラー(?)の名がすたる!泳ぐぞ〜!
     実はさっき、良いポイントを見つけていたんだ♪

    

     海の中はまるで水族館!岩場で波に揺られながら海中を眺めていると、透き通った水の中に
     名前の知らない魚たちがたくさん!あ〜もっと魚の名前を勉強しておけば良かった!
     ハコフグだけはわかったぞ。同じ場所でモリを片手に潜っていた中学生らしき少年が
     獲物を捕らえ、喜び勇んで火をたいている家族の元へ…っておいおい、そりゃフグだよ。

17:30 最南端でのシュノーケリングも堪能して、今晩の温泉地へと出発!

18:10 すさみ温泉「ホテルシーパレス」に到着。日帰り入浴はオーシャンビューの大浴場で。

    

     風呂上がりに紀州名物の梅をかじりながら、すさみ町名物ケンケン漁紹介の掲示物でお勉強。
     ハワイから持ち帰った技術に改良を加え、現在に至るそうだ。
     そのあたりのドキュメントをぜひプロジェクトXで紹介してほしいところだ。

19:10 さて、今晩の宿は…?とりあえず紀伊半島の西海岸は高速も随分と南まで開通しているようなので
     一気に北上して紀ノ川沿いの道の駅を目指すか。

20:00 白浜町のオークワで食料・お酒・他諸々を調達。なお北を目指す。

21:00 みなべICより阪和道へ。R42とはさようなら。良い道だったよ!
     途中渋滞情報が出るもどこの区間だかわからずに海南ICまで行ければいいからと、そのまま走る。

21:30 渋滞突入!なんだ。手前だったんだ。行楽帰りの交通集中ってわけだ。
     そのまま突っ込む気はなく、吉備湯浅PAで車中泊。今日もたっぷり楽しんだなあ!


8月15日
05:10 起床。渋滞はすっかり解消。(当たり前か)洗面・トイレを済ませ、出発!

06:00 海南ICからR310に入り、早朝の快適ドライブを楽しむ。朝日がまぶしい!

    

     太陽の恵み。道路脇には梨、柿、栗、など果樹園がたくさん!南国和歌山らしさだね。
     それにしても柿の木って背の高いものしか知らなかったから、
     果樹園用の背の低い柿の木にびっくり!梨の木は市原にもたくさんあるからすぐわかった!
     栗の木も小さい頃近所に「栗の木公園」があったからすぐわかったぞ!

    

07:00 R424からR24を走り継ぎ、昨夜の目的地だった道の駅「紀の川万葉の里」に到着。
     ここで朝ご飯!
     その昔、川は交通の要。奈良の都から紀の川(吉野川)を下り、
     熊野への山道へと入っていく前にこのあたりで都を懐かしんで詠んだ万葉の歌が
     残っているのだそうだ。

    

     今日の目標を検討。(10年前の)地図を眺めていて新たな発見が!
     忍者の里として名高い伊賀が三重県にあることは知っていたが、
     もう一つの甲賀もそのすぐ近くにあったとは!いやあまだまだ勉強不足だね。
     よし、今日は甲賀忍術村に行ってから、石水渓で涼んで家路に着くとしよう!

09:00 右手に高野山を臨みつつ紀ノ川に沿ってR24を東へ。
     県境を越えると川は吉野川と名を変える。
     五條からR370、R169と走り継ぎ、天理を目指す。

09:30 R169は明日香村を縦断し、多くの古墳が周辺に点在する。
     その中のひとつ、神武天皇陵に立ち寄る。実在したかもわからない神話の世界の人物。
     しかし、熊野詣での最終日に拝んでいくのも一興と、車を停めた。
     半開きの門をくぐると、ここが神武天皇陵であることを示す石碑がひとつ。
     他には由緒等を示す看板もなく、時間もまだ早いのか、訪れる人もなく、
     ひたすら神聖な雰囲気を醸し出していた。

    

     蝉の声がやかましいハズなのに、すっかり静まりかえった気配。
     砂利が敷き詰められた参道を進んでいくと天皇陵の鳥居が…。
     けばけばしく飾り立てもしない質素なたたずまいが神々しさをより引き立てる。
     大いなる自然を目の前にしたときに感じる感覚とは違うが、こういう演出も嫌いではない。
     広い境内にたった一人、参拝をする。

10:50 橿原を抜け再びR169を北上、天理からR25名阪国道へ。

11:30 上柘植ICから県道へ。
     (10年前の)地図をたよりに甲賀忍術村を目指すも、案内看板のひとつも無し!
     本当にあるのか?
     さすが忍術村!姿を隠すのがウマイ!んなわけないか?
     近づいてくると、至る所に忍者発見!
     飛び出し注意の看板が全部子どもの忍者姿なのがほのぼのさせる。

    

12:00 忍術村到着!テーマパーク的な予想をしていただけに、この荒れぶりには唖然…。大丈夫か?

    

     中を見学していくと、その感想も次第に変化していく。資料館・からくり屋敷は一見の価値あり!

    

     そもそも、存在そのものを隠していた忍者なのだから、
     これだけの資料を集めてくるのも大変だったろう。
     かやぶき屋根の屋敷群も全部移築したものだそうだ。
     手裏剣道場では一本も刺さらなかったのがショック!
     トイレや茶店など、荒れ放題の趣は敢えてこういう演出なのか?と思うくらい。
     もう少し手を入れて、人を集めれば、この貴重な資料も長く残せるだろうなと思う。

15:00 出発!思ったより長居をしてしまった。甲賀の里を走りR1を目指す。
     一見のどかな山村に人知れず忍術が伝承されていたかと思うと感慨深い。

    

15:25 東海道R1に入り鈴鹿峠を越える。亀山から川に沿って山に入り、石水渓を目指す。

    

16:00 石水渓到着!しかし、道が細い!行き交う車のすれ違いすら困難!
     なれない人には不向きなポイントだね。
     一番川遊びに適したポイントはバンガロー村よりさらに奥!
     管理事務所に電話をして確認したら、
     「バンガロー村までが管理下。その上は管理してないよ。そっちの方が綺麗だけど。」
     と言われた。はは…。
     岩場に囲まれた石水渓は天然のプール。広さはさほどでもないが深さがあるので、
     陽気な外国人グループが次々飛び込んでいた。気がつくと、周りはすべて外国人!
     ここは本当に日本か??
     水はとても綺麗!ここでもAckyはシュノーケルをつけ、お魚と戯れる。ウグイとカジカを発見!
     しかし、水の冷たさに30分でギブアップ!すっかり日が陰っているこの時間ではねえ…。
     でも、たっぷり川の美しさを堪能してこの地を後にした。

    

17:20 東名阪道は渋滞。R1を上る。

18:30 四日市ICより東名阪道へ。御在所SAで夕飯。

20:00 さ、後は帰るだけ!上りの渋滞はほとんど無し!さ、爆走するぞ!

22:20 ノンストップで走り続け、いい加減眠くなってきたので、
     富士川SAで泊まることに。おやすみなさい!


8月16日
05:10 起床。さ、帰るか。

07:40 順調に帰路につくも、京葉道で思わぬ渋滞。もう、ホントにここはどうにかならないもんかね!

07:45 渋滞の最中、思わぬハプニングが!右車線を走るワゴンがやけに車間を空けているので、
     その前に入れてもらうと、その運転手はな、なんと木村拓哉!?見間違いかと思って
     何度ルームミラーを覗いても、やっぱりそう!助手席の女性は…あまり良く見えなかったが、
     工藤静香!有名人は決して事故を起こさないよう、安全運転なのね!
     千葉東JCTですうっと左に寄り、千葉東金道方面へ消えていきました。
     自宅に帰るところなのですね。Ackyと一緒じゃ。

08:00 蘇我ICを降り、自宅へ到着!大満足の3日間(+α)でした!
     それにしてもこの日、日本最高気温が更新されたんだね。千葉も南紀より暑く感じました!


  総走行距離 1684.2q  総消費燃料 267.0g  渡県境 14